昨年2020年、歌手の坂本スミ子さんが80歳代で亡くなったという新聞記事を見ました。ほとんど記憶にない歌手でしたが、「ラテンの女王」と呼ばれた、と書いてあったので、少し調べてみると、Wikipediaに、1960年代に紅白に何年も連続出場していたことが書かれていました。歌っていたのは、ラテンの曲です。21世紀の現代では紅白にラテン専門の歌手が連続出場って、ちょっとないですよね。昔の日本とラテンの曲との関係、ちょっと面白いじゃん、と思いました。
で、Spotifyというサブスクの音楽聴き放題サービスで、彼女の曲を検索したら、「べサメムーチョ」とか、ラテンの定番曲に混じって「コパカバーナ」がありました。(表記が少し違っていました。何故かbのバーナではなくて、pのパーナとなっていました。)
なかなかいい感じでした。Youtubeにはないんですが、Spotifyにありました。ダウンロードして、無料登録すれば聴けるはずです。
(Spotify、ウリセスもアーティストページをお持ちです。ウリセスの話は最後にもう一度書きます。)
コパカバーナの原曲はバリーマニロウという人が歌っていたのは覚えています。80年代くらいに何回も聞きました。当時は歌詞はわからなかったですが、改めて聞いてみると、今は、ほぼわかりました。二つのバージョンを比較してみると、坂本スミ子版、かなり正確に原曲の歌詞の世界を写し取っていることがよくわかりました。
原曲、こちらです。日本語訳つき。
なぜ、このブログで取り上げてるかなんですが、3つ理由があります。
1つ目は、アメリカの曲ですが、ラテンを感じるこの曲、元の歌詞のイメージをかなり正確に写し取ったいい訳詞が付いているから、です。(坂本版)なかなかないですよ。こういうの。
👉岩崎宏美が78年に別の訳詞で歌ったライブレコーディングがSpotifyにあります。この人、若い時から上手いですが、訳詞は坂本版の方が洗練されていると思います。
2つ目は、原曲歌詞にメレンゲとチャチャが出てくるから、です。ドラマチックな人生を送ったこの歌の主人公の女性ローラの若い頃、ショーガールとしての生活を描写した部分です。ダンスで踊ったことのある方は、この曲に描かれている世界を生き生きと想像することができて楽しいかも、と思ったからです。坂本版では字数の関係でしょう、チャチャだけが歌われています、
冒頭3行目の歌詞です。
She would merengue and do the cha-cha
彼女はメレンゲやチャチャをよく踊っていたものだった
3つ目は、この曲の舞台となった、🇺🇸アメリカ🗽ニューヨークのナイトクラブ「コパカバーナ」が、コロナウイルスの影響で2020年に閉店したということで、タイムリーかな、と思ったからです。
コパカバーナがキューバのハバナの北の町、という設定の訳詞になっています。日本の聴衆にニューヨークのナイトクラブの予備知識を期待することは避け、そのままの設定で訳すことはしなかったのでしょう。よく考えてみると、歌詞の中、ダイヤモンドを身につけて、席にエスコートされる男性リコの描写から、社会主義国キューバの話とは、実はちょっと考えにくいかもしれません。
さて、お約束したウリセスの話ですが、21年3月現在、ウリセス、新しい曲を間もなく、Spotifyにアップロードするよ、という予告をSNSにスペイン語で出しています。歌手としてのウリセスの新曲、という意味ですが。ご興味のある方はSpotifyでSoy Lilaで、また、Ulises Puiggrosで、検索してみてください。
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